エアロファシリティー株式会社

コラム

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基礎知識

2019.12.17

ヘリポートの構造 「繰り返し」か「万一」かの使用で判断を


コンクリートで造った場合の「ヘリポート=土木構造物」と「緊急離着陸場=建築構造物」の構造の違いを説明します。

土木構造物である「ヘリポート」は繰り返しの衝撃荷重を受けることを前提として防水層を守るように設計されます。防水層を守るコンクリート(保護コンクリート)の強度も計算されます。この保護コンクリートにも簡単に雨水が浸透しないよう表面には浸透性防水が施されるのが基本で、さらに水溜まりができないように勾配がつけられています。「運輸省」が定期的に立ち入り検査を行い、保護コンクリートなどに劣化が見つかれば厳しく指導されます。

一方、建築構造物である「緊急離着陸場」は、火事の時のみに使われる想定ですから原則として一度もヘリコプターが降りることはありません。躯体は万一の火災の際に消防ヘリが着陸しても十分耐え得るだけの強度を持たせていますが、そもそも繰り返しの着陸を想定していませんから「屋上荷重をできるだけ軽くしたい」「少しでも安く仕上げたい」と建築会社が思うのは当然。そのため「緊急離着陸場」の保護コンクリートは薄く施工されることが一般的です。ヘリコプターが一度着陸しただけで割れてしまう可能性もあるのです。

ここで一度整理します。

病院や都道府県庁、市町村役場、消防署などのように将来にわたってヘリコプターが繰り返し着陸することを想定している着陸帯は「ヘリポート」の構造にするべきです。

一方、オフィスビルや大規模マンションなどの高層ビルの屋上に設置し、火事やテロなど万一の場合にしか使用しないというのであれば、「緊急離着陸場」の構造でかまいません。

 

「新・ヘリポートの造り方」

 

注:ヘリポートに関わる行政の動きをわかりやすく説明することと、縦割り行政に対する問題意識から、敢えて「運輸省」、「建設省」と旧名称を使用しています。現在の部署に言い換えた場合、「運輸省」は「国土交通省航空局」、「建設省」は「国土交通省住宅局」となります。

緊急離着陸場とヘリポートは構造が違います。

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