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基礎知識

2019.12.09

「屋上ヘリポートへの着陸は難しいか?」


ヘリコプターの操縦で難しい操作の一つが「ホバリング」です。ヘリコプターが空中に静止すること自体も難しいのですが、スリング等でヘリコプターから吊った吊荷のコントロールは特に難しいものです。

ホバリングによる吊荷コントロールとよく似た技術を必要とする操作に「屋上ヘリポートへの着陸」があります。

屋上へリポートへの着陸は速度コントールに技量を要するため、着陸帯の中心で停止することが難しいのです。

通常、最終進入で速度を徐々に落としていくのですが、30ノット以下から0までは速度計の指示値ではなく、着陸地点の「目標物の接近度合」と「地面の流れ」の感覚を参考に速度を調整します。

着陸面の高度が高いほど「地面の流れ」が緩く感じ、かつ「目標物の接近度合」の判断が難しいため、油断していると停止できずに行き過ぎそうになります。

新米パイロットほど、行き過ぎてしまいそうな速度感覚に耐えらず、逆にゆっくりとアプローチしたがります。そのためヘリポートの手前で止まってしまう失敗が多く、その場合パワーの増加が遅れていきなり落下し、建物の壁にぶつかりそうになるのです。

ヘリポートの屋上の周囲に建屋等がない場合や、着陸面の高さが高いほど、速度の目安を掴むポイント、つまり「視覚的な情報」が少なく失敗が多くなります。

減速が遅れて行き過ぎそうになることはほとんどなく、手前で止まる失敗が大半でパイロットは誰でも1,2回は失敗しているようです。

これに関係してビル風の影響を受けて着陸に失敗することがあります。これは前述の速度コントロールの失敗が大きく影響しています。当日の風向風速のデータに加えてビルの形状等の影響で発生する風速風向変化にも注意が必要となります。

本内容は「ドクターヘリパイロット(元)奮闘記」より、著作者の許可を得て抜粋要約したものを掲載しております。

 

「新・ヘリポートの造り方」

 

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