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基礎知識

2024.04.26

地上へリポートのメリットとそれでも屋上ヘリポートが普及する理由


運航会社の方々にお聞きすると、大抵の方が「できるなら地上に造ってもらいたい」と答えます。地上ヘリポートには大きく3つのメリットがあります。

メリット①【建設コストが廉価】

複雑な構造計算も不要ですし、ヘリポートとして十分な広さの土地さえあれば工事費用も廉価で済みます。土地収用コストを除くと屋上より地上に造る方がはるかに安くヘリポートを建設できます。

メリット②【万一のトラブル対応が容易】

めったに起こらないのですが、ヘリコプターが離陸しようとエンジン始動した瞬間にコーションライト(警告灯)が点灯することがあります。どこかに異常があることを知らせる信号です。このままでは離陸できません。
エンジンを切って不具合のある部分を修理しなければなりません。場合によっては100kg以上もあるエンジンを取り外して交換する必要が生じるかもしれません。地上ヘリポートであれば、このようなトラブルへの対応が容易です。

メリット③【経験の浅い操縦士でも離着陸が容易】

空を飛ぶパイロットですから皆、高いところが好きかと言えばそうではありません。操縦士になるための離着陸訓練は地上ヘリポートで行いますので、未熟なパイロットは屋上ヘリポートへの離着陸経験が少ないのです。経験の浅いパイロットの中には屋上での離着陸を嫌う者もいます。

それでも屋上ヘリポートが普及する理由

運航会社の方々が「できれば地上に造ってもらいたい」と言うのに対し、ヘリコプターで運ばれる傷病者や医師・看護師の多くは、処置室までの距離が短く迅速な救急対応が期待できるため、「屋上ヘリポートの方がありがたい」と言います。また近隣住民も騒音問題が軽減される場合が多いことなどから、「できるなら屋上に設置してください」と要望します。

それ以前に都市部では飛行の障害となる建物が多いため、屋上にしかヘリポートを造れないのが実態です。

「新・ヘリポートの造り方」

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