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コラム

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業界動向

2024.04.05

総務省の怠慢? 基準がバラバラ「緊急離着陸場」


「ヘリポート」の床面には、着陸する機体の最大離陸重量の3.25倍に耐える強度が求められる。一方、反復利用を想定しない「緊急離着陸場」は2.5 倍の強度でよい。
最大離陸重量5tの機体を想定するのであれば、「ヘリポート」床面は5t× 3.25 の16.25tに耐える強度が、「緊急離着陸場」床面は5t× 2.5 の12.5tに耐える強度が必要になる。
5tの機体までが着陸しても良い強度であれば、「ヘリポート」であろうが「緊急離着陸場」であろうが、そこには「5t」と記すべきである。「ヘリポート」と「緊急離着陸場」の違いは、「反復利用が前提」なのか、「火災のときに限る」のかの違いである。
だが恐ろしいことに5tの機体まで着陸できる強度の「緊急離着陸場」に、なんと「12.5t」と記されているモノが各地にあるのだ。
「緊急離着陸場」には全国統一された基準がないことから各自治体の消防が独自に基準を作っている。そのために生じたマチガイであることは明らか。
大災害時には隣県どころか日本中から防災ヘリが飛来する。その時、実際は5tのヘリコプターの着陸を想定している緊急離着陸場に、「12.5t」と書いてあれば、12tの応援機が着陸してしまうことだって考えられる。想像しただけでも恐ろしい。
「自治体の基準による違いは早急に改めるべきです」と我々は何度も訴えているのだが、役所の反応は鈍い。

 

「新・ヘリポートの造り方」

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