エアロファシリティー株式会社

コラム

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「新・ヘリポートの造り方」

2025.05.20

施主・設計者・運航会社が気を付けることと航空局に望むこと 【その1】


施主が気を付けるべきこと

まずは施主がヘリポートのことを勉強し、発注時に設計会社に対してはっきりと要望を伝えることです。
「うちの屋上は火災のときにしか利用しませんから『緊急離着陸場』の基準で造ってください」とか、役所ならば「利用頻度は少ないかもしれませんが、反復利用を想定しています。『飛行場外離着陸場』になるような施設をお願いします」などときちんと要求を伝えることです。「ヘリポート」「緊急離着陸場」「飛行場外離着陸場」など、どれを希望するのかをはっきりと意思表示しましょう。

 

さらにエンドコストまでを含めた施工後50年程度のライフサイクルコストを示してもらいましょう。施工時は安くてもメンテナンスにカネや労力のかかるものは避けるべきです。最近では官公庁の物件でも「屋上ヘリポートはアルミデッキ製、もしくは同等品」などと設計仕様書に記入されることも増えてきました。

 


設計会社まかせにせず、施主も明確な指示を

設計者が気を付けるべきこと

言うまでもありませんが、設計者はまず発注者の意向を確認し必要十分条件を満たす最適な着陸帯を造るべきです。

 

住居棟では「緊急救助スペース」で十分かもしれません。周りに空き地の多い生鮮卸売市場などであれば高額な「緊急離着陸場」など造る必要はありません。病院や役所などには、50年後、60年後を見据えた「ヘリポート」もしくは「飛行場外離着陸場」を薦めるべきでしょう。また、先に述べた磁界の乱れについても確認しておきましょう。

 


設計者が確認することは多い

 

将来、着陸するヘリコプターが大型化するかもしれませんし、「空飛ぶクルマ」が着陸することになるかもしれません。イニシャルコストを安く抑えることも重要ですが、将来のコストに関しても十分に施主へ説明することです。

「新・ヘリポートの造り方」

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